2016年6月27日月曜日

後輩の意見に耳を傾ける

45歳外科医(先輩)と25歳医師の会話

(後輩)何年か経つと自走車が一般的になるんでしょうかね〜
   そうなるとタクシーの運転手さん仕事なくなっちゃいますね.
(先輩)まあ,そうなるかもね.(ある程度同意)

ですが,
(後輩)何年か経つと手術もロボットがするようになるんでしょうかね〜
   そうなると外科医の仕事なくなっちゃいますね.
(先輩)それは,当面ありえないわ(全否定)



別の例では
(後輩)最近,弁護士さんが増えすぎてて,仕事が無い人も多いみたいですね.
   そうなると弁護士さんもサイドビジネス考えないと生き残れないですね.
(先輩)まあ,そうだろね.(ほぼ同意)

ですが,
(後輩)僕,医師の仕事だけで,一生食べていける気がしないんですよね.
   だから,週3日だけ勤務できる病院探そうと思っています.
(先輩)お前,仕事なめてるの?ありえないわ(全否定)



1つ目の例は,人工知能やロボットの開発で,
従来人間がしていた雇用が機械に置き換えられていくという例.
2つ目の例は,国が規制を加えて参入を制限し,ライセンス数を調整している業種.
需要に対して供給が多い(弁護士),供給が今は相対的に少ない(医師).
今後,国の政策次第で環境が大きく変わる可能性は両者ともにある.


一般的にすべての人に
・自分の置かれた環境のリスクを直視しない傾向(自分だけは大丈夫だろう)
・自分の過去の体験に基づいて未来を予想する傾向
があります.
特に,過去の成功体験がある人ほど,その経験が役に立たなくなる世界を
想像することはかなり難しいものです.


2つ目の例で,後輩は,仕事を怠けようとしているのはなく,
医師の仕事に自分の時間を100%注ぐことに将来的なリスクを感じていて
残りの3日でドローンを使ったベンチャービジネスを
立ち上げようとしているのかもしれません.

若い世代の人は,良い意味で先輩が持つ成功体験や先入観がなく,
現代をありのままに見ています.
もちろん,若い頃にはわからなかったけど,歳をとってみてわかる
貴重なこともたくさんあります.

ですが,若い世代の人たちが,
(自分にとって)突拍子もないことを言っているな.
と感じたら,全否定したり,聞き流したりせずに,
その背景にあるものを感じとるようにしたいですね.

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