2017年7月8日土曜日

人生100年時代のキャリアについて Part 2

20歳から60歳まで一つの組織に属して,その中で最適化されたスキル,働き方で定年退職を迎える.その後は,ハッピーリタイアして,公的年金と金融資産の運用のみで,100歳まで生活する.という人生は,理想的かもしれませんが,実現は非常に困難だと思います.

一つの組織というのは,一つの職場を意味するわけではありません.
医師について考えるなら,”一つの組織=勤務医という働き方”と考えても良いと思います.
勤務医として60歳まで働く.その後,ハッピーリタイア.
というキャリアは,私にはどうも現実味がありません(ハッピーリタイアできる人ってどれほどいるのでしょうか?).

これからの生き方の前提として,
・人生のステージにあった働き方をしながら,可能なら一生働き続ける
というのが一つの道筋になりそうです.

つまり,
20歳から50歳までは,体力に物を言わせてがむしゃらに働く
50歳から60歳は収入が下がっても,仕事のペースを少し緩める
60歳から80歳は,現役時代の1/3くらいの収入であっても,無理なくできる仕事を続ける

そして,人生100年時代には
20歳から50歳の間も
・子育ての時期は仕事のペースを落とす
・40歳前後に,大きなキャリアチェンジをするために,1年ほど海外で生活してみる
といった変化を前提とした働き方が理想です.

20歳から80歳までの間には,地位や名誉を求めて働くステージもあるでしょうし,収入を最大化したいステージもあるでしょうし,収入よりは自分の成長(変化)に重きをおくステージもあるでしょう.自分のライフステージに最適化した働き方をしながら,時代の変化に対応するために,常に変化し続けることが必要となります.

そんなの,理想的だけれども,今の職場でできるわけがない.
と考えてしまうあなた.思考が完全にサラリーマン化しているかもしれませんよ.

サラリーマン100%の働き方では,当然無理です.

これからの人生は
・フリーランス(個人商店の店主)として,たまたま組織に属して働く時期もあれば,組織から離れて働く時期もある.どちらにしても,常に自分はフリーランスとして働いているというマインドが必要です.フリーランスとして働くためには,マイクロ法人という乗り物はとても役立ちそうです.

それが,医師にとっても,激動の時代を生き抜くための有効な働き方になると思います.
勤務医として組織に属していたとしても,サラリーマンとしての思考ではなく,常に自分はフリーランスとして組織の活動に関わっている.という意識が大切だと思うのです.

組織に属してはいけない.というのではなく,例えば
・20代は,組織の中でしっかりと仕事の基本を学ぶ
(サラリーマン10対 マイクロ法人 0)
・40代は,仕事も慣れてきて,定時に終えることができるようになったから,フリーランスとしての活動を増やす.
(サラリーマン7 対 マイクロ法人 3)
・60代は,フリーランスの仕事を中心にして,時々組織の活動に参加する
(サラリーマン1 対 マイクロ法人 9)

多くの勤務医が,今はサラリーマンとしての生き方を選んでいます.意図するしないにかかわらず,サラリーマンとしての働き方を続けている限りは,"所得を得るためにはサラリーマンとして働く以外に手段がない"というスタイルから抜け出せません.しかし,マイクロ法人という乗り物の存在をしれば,上記のように,自分の生活の中で働き方のエフォートを,自由に変えることができます.

60歳までサラリーマン一筋で生きてきた人が,その後突然フリーランスとして働くことは難しいかもしれません.でも,20代,30代のうちから,組織の中で働くキャラとフリーランスとしてのキャラを上手く使い分ける技術を習得できれば,その後の道は大きく開けそうです.というか,それ以外の明るい道が私には見えてこないのです.

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