2017年9月3日日曜日

個人投資家の強みは,「投資をしない」という選択ができること

機関投資家は,自分の所属する会社の評価を維持して,自分自身の給与を得るために,常に高いパフォーマンスで資産運用することを期待されています.

ただし,「今は,株式は割高だから,投資はやめておこう」といった,「数年間投資を行わない」という選択をすることができません.たとえその選択肢が,経済合理的に正しいものであったとしても,給与をもらうためには,リスクをとって資産を運用し続ける必要があります.

それに対して,個人投資家の最大の強みは,「来るべき投資のタイミングを何年でも待ち続けることができる点」といえるでしょう.投資目的の不動産について,高いと思えば,何年でも,買いのタイミングを待つという選択ができます.金融資産投資についても,同様のことが言えます.

ですが,それを待てずに,「みんなが○○で成功しているから,私も勝負をかけてみよう」とか「少しでも早く資産を増やしたいから,○○を購入しよう」と考えて,(結果的にはかなり)割高のタイミングでアクションを起こしてしまう.

・ワイドショーで○○投資が注目されているといった話題が取り上げられる
・本屋に「○○投資の関連書籍」が山積みされている状態 
・自分の職場で○○投資の話題を話す人をみかけた
などは,市場が過熱しすぎている兆候かもしれません.

逆に,不況の真っ只中で,だれもリスクをとって,自分のお金を投資に回そうとしないタイミングにアクションを起こすことができれば,大きなチャンスを掴むことができるかもしれません.